ユニフォームのお悩み解決

公開日:2021.03.24  最終更新日:2023.09.12

服についた油汚れの落とし方|洗濯方法や汚れを落とすコツを紹介

仕事や食事などの何気ない日常生活の中で、食べ物の油汚れが服につくことは少なくありません。特に飲食店勤務の場合、作業着(仕事着)やコックコートの油汚れに悩まされている方も多いでしょう。いつもの洗濯方法や洗剤では十分に落とすことができず、油汚れが頑固なシミになることもあります。

この記事では、服についてしまった料理の油汚れの落とし方や、油汚れを落とすために必要な道具・手順について解説します。シミの種類に合わせて油汚れを落とすコツや、洗濯時の注意点も紹介するため、当記事を最後まで読めば、服についた油汚れをスッキリきれいに落とせるでしょう。

1.服につく油汚れとシミの種類

服についたシミは、「水溶性」「油溶性(脂溶性)」「不溶性」の3種類に分類できます。シミの種類によってシミ抜きの方法が異なるため、シミの性質やシミの原因となる物質をまず理解しましょう。

服につくことが多いシミの性質やシミの原因となる物質の例は、下記の通りです。

■服につくシミの種類

シミの種類 シミの性質
水溶性のシミ
  • 水に溶けやすい
  • 水や洗剤で洗うとシミを落とせる場合が多い
油溶性のシミ
  • 水には溶けないが油には溶けやすい
  • 油分を多く含むアイテムや洗剤を使うと落とせる場合が多い
不溶性のシミ
  • 水にも油にも溶けにくい
  • 研磨作用のあるアイテム(歯磨き粉など)でこすると落とせる場合がある
シミの種類 シミの原因となる物質の例
水溶性のシミ
  • コーヒー
  • 紅茶
  • ジュース
油溶性のシミ
  • カレー
  • 揚げ油
  • ケチャップ
  • ファンデーション
  • 口紅
不溶性のシミ
  • 泥汚れ
  • 墨汁

上記のうち、服の油汚れは「油溶性のシミ」に該当します。軽い油汚れの場合は、水と洗濯洗剤を使用した通常の洗濯方法でも汚れを落とすことができます。

しかし、食品由来の油汚れは油を多く含み水に溶けにくいタイプであるため、通常通り洗濯機で洗うだけでは落とし切ることができません。食品由来の油汚れをきれいに落とすためには、洗濯する前に適切な方法で下洗いすることが大切です。

2.服についたばかりの油汚れには応急処置を施そう

服についた汚れは、時間の経過に伴って服の繊維の中に入り込み、きれいにシミ取りすることが難しくなります。着用していた服に油汚れがついたときには、早めにシミ抜き作業を行いましょう。

とはいえ、外出中や勤務中など、すぐにシミ抜き作業が行えない場所で油汚れがつくこともあります。油汚れをすぐに落とせない場合は、できる限り早く応急処置を施すことで、ある程度汚れを落とすことができます。

■準備するもの

  • ティッシュまたはハンカチ
  • 石鹸(使用可能な石鹸やハンドソープなどが近くにある場合)

■応急処置の手順

(1)服についた油汚れを拭き取る

服についた油汚れを、ティッシュやハンカチなどで拭き取ります。油汚れが周囲に広がらないよう、ポンポンと軽く叩くようにして拭き取りましょう。ゴシゴシと擦るのではなく、ティッシュや布に汚れを吸収させるイメージで行うことがポイントです。

(2)水で濡らしたティッシュやハンカチで汚れた部分を叩く

ティッシュやハンカチを水で濡らし、汚れた部分をポンポンと叩きましょう。石鹸などがある場合は、水とともにティッシュなどに含ませてください。汚れが広がってしまわないよう、油汚れの周辺部から中心部に向かって叩きます。

(3)応急処置した部分を洗い流す(石鹸などを使用した場合)

水のみで応急処置した場合は、そのまま乾燥させれば完了です。石鹸などを使用した場合は、応急処置した部分を水で洗い流してから服を乾かしましょう。

上記のような応急処置で油汚れが完全に落ちた場合は、外出先から自宅に帰った後に洗濯機などで通常通りの洗濯を行い、様子を見ましょう。

応急処置では油汚れを落としきれなかった場合、できる限り早くシミ抜き作業を行うことが重要です。道具や手順などを把握し、適切な方法でシミ抜きを行いましょう。

3.服の油汚れを落とすための道具と洗濯の手順

応急処置で落とせなかった服の油汚れは、通常の洗濯前に下洗い(予洗い)を加えることで、効果的に落とせる場合があります。服の油汚れを落とすための道具や洗濯の手順を確認し、油汚れをスッキリ落としましょう。

ただし、服の素材によっては、下洗いが適していないこともあるため注意が必要です。事前に衣類の洗濯表記(洗濯表示)を確認し、家庭での下洗いが難しい場合はクリーニングのプロに任せることも検討しましょう。生地の色落ちが起こらないか、目立たないところでテストすることも大切です。

ここからは、油汚れの程度別の下洗い方法やクレンジングオイルによる下洗い方法を紹介します。

3-1.軽い油汚れを落とす洗濯方法

食べ物による軽い油汚れの場合、台所で使う食器用洗剤を利用したシミ取り方法を試してみましょう。応急処置で落ちなかった油汚れを落とすためのファーストステップとしてもおすすめです。

■準備するもの

  • 洗面器(バケツや洗濯桶、洗面台など、水をためられる容器や場所であればOK)
  • 食器用洗剤(台所用洗剤)
  • 歯ブラシ
  • ぬるま湯

■下洗いの手順

(1)油汚れがついた服をぬるま湯に浸ける

洗濯する際の温度が高いほど、油汚れを落としやすくなり洗浄効果が高まります。ただし、熱湯などの高温のお湯に浸けると服の繊維が傷んでしまう恐れがあるため、洗濯表記の推奨温度を確認し、適切な温度のぬるま湯に服を浸けましょう。

(2)油汚れに食器用洗剤をつけて歯ブラシで部分洗いする

油汚れの部分に食器用洗剤をつけ、歯ブラシで擦ります。油汚れが周囲に広がらないよう、細かく擦るようにして動かしましょう。

(3)水で洗い流す

食器用洗剤をつけたところを水で手洗いし、いつも通りの洗濯方法(洗濯機洗いなど)で服を洗いましょう。洗濯後は服を乾かし、油汚れが落ちたかどうか確認してください。

3-2.頑固な油汚れを落とす洗濯方法

食器用洗剤を利用した方法で油汚れを落としきれなかった場合や、頑固な油汚れを落としたい場合は、漂白剤を使った方法を試してみましょう。

■準備するもの

  • 洗面器(たらいや洗面台など、水をためられる容器や場所であればOK)
  • 酸素系漂白剤
  • 洗濯用洗剤
  • ぬるま湯
  • ゴム手袋

■下洗いの手順

(1)洗面器などに洗浄液(洗濯液)を作る

洗面器などに、油汚れの部分が十分に浸かる程度の量のぬるま湯を入れます。ぬるま湯の量に合わせて洗濯用洗剤と酸素系漂白剤を入れ、よく混ぜてください。漂白剤を使うため、ゴム手袋などを使用することをおすすめします。

(2)服を浸け置きする

油汚れの部分が洗浄液に浸かるように服を入れ、2時間程度浸け置きします。

(3)浸け置きした服を洗濯する

浸け置きした服を洗浄液から取り出し、いつも通り洗濯機などで服を洗ってください。洗濯後は服を乾かし、油汚れが落ちたかどうか確認しましょう。

3-3.クレンジングオイルを使って油汚れを落とす洗濯方法

食器用洗剤や酸素系漂白剤で油汚れが落ちなかった場合、クレンジングオイル(メイク落とし用)を使えば落とせる可能性があります。クレンジングオイルは、油分を多く含むメイク・化粧品を落とすためのアイテムです。油汚れにも効果が期待できるため、何度洗っても落ちないシミ部分に試してみましょう。

■準備するもの

  • 洗面器(たらいや洗面台など、水をためられる容器や場所であればOK)
  • クレンジングオイル
  • 歯ブラシ
  • 汚れてもよいタオル2~3枚
  • ぬるま湯

■下洗いの手順

(1)油汚れの部分にクレンジングオイルをつける

油汚れのある部分の裏(下)にタオルを敷きます。油汚れがついた部分を上にした状態で置き、クレンジングオイルを油汚れの部分につけてください。

(2)歯ブラシで油汚れの部分を軽く叩く

汚れが周囲に広がらないようにしながら、油汚れの部分を歯ブラシでトントンと軽く叩きましょう。ゴシゴシ擦らず、下に敷いたタオルに汚れを移動させるイメージで叩くことがポイントです。

(3)ぬるま湯に入れてもみ洗いをする

クレンジングオイルをつけた部分をぬるま湯に入れ、もみ洗いをします。クレンジングオイルを落としたら、いつも通りの洗濯方法で服を洗ってください。

このように、油汚れの落とし方にはさまざまな方法があります。私服や制服などに油汚れがついた場合は、油汚れの程度などに応じた適切な方法で下洗いを行ってから洗濯しましょう。

4.服の油汚れを落とす専用洗剤と洗濯の手順

ここまでは下洗い(予洗い)を加えて油汚れを落とす方法をご紹介しました。身近にあるアイテムを使ってできる反面、少々手間がかかったり即時性が重要な方法だと実践しにくい場合もあります。

そこで、専用洗剤を使った油汚れ落としをおすすめします。業務用として作られている専用洗剤であれば、作業着についた頑固なギトギト油を分解するほど強力な油汚れ落とし効果が期待できますよ。

ここからは液体洗剤の特性と使用方法をご紹介します。

4-1.液体洗剤を使った洗濯方法

液体洗剤を利用して油汚れを落とすことも可能です。こちらでは、液体洗剤を使った一般的な洗濯方法をご紹介します。実際に液体洗剤を使用する際は、各商品の使用方法と注意事項を必ずご確認ください。

■準備するもの

■洗濯の手順

(1)浸け置き

液体洗剤を入れたぬるま湯におよそ1時間浸ける。

ワーカーズ作業着専用洗い衣料用液体洗剤(返品不可商品)[THS製品] TB7010

(2)もみ洗い

液体洗剤を直付けしてもみ洗いします。泡で洗うように、「繊維から泡へと汚れを押し出す」イメージで洗うと効果的です。

ワーカーズ作業着専用洗い衣料用液体洗剤(返品不可商品)[THS製品] TB7010

(3)洗濯機で洗う

お手持ちの洗剤を使って洗濯機で洗います。(すすぎ2回。)ワーカーズ作業着専用洗い衣料用液体洗剤(返品不可商品)[THS製品] TB7010

従業員が着る制服は福利厚生費として計上できる場合があります。詳しくはこちらの記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

まとめ

服につく油汚れは油溶性の汚れです。水や石鹸などを利用した応急処置で汚れが落ちなかった場合は、油溶性の汚れに効果的な下洗いを試してみましょう。油汚れを落とすための下洗いの方法には、「食器用洗剤を使う」「酸素系漂白剤を使う」「クレンジングオイルを使う」といった方法があります。汚れの度合いに応じて下洗いを行いましょう。

下洗いを行う際は、洗濯表記を事前にチェックしてから、道具を準備したり対処方法の手順を確認したりすることが大切です。洗濯表示タグに記載されたマークに応じた下洗い・洗濯を行い、油汚れをきれいに落としてシミ抜きしましょう。

頑固な油汚れには、洗濯機に入れて使う液体洗剤をご利用ください。効果的に専用洗剤を使うことでより高い油汚れ落とし効果が期待できます。

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