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公開日:2022.05.23  最終更新日:2022.05.23

ラーメン屋の開業資金にはいくら必要?開業までに必要な準備も解説

ラーメン屋は飲食業の中でも比較的参入しやすい事業です。そのため、自分のラーメン屋を開業したいと思っている人もいるのではないでしょうか。しかし、ラーメン屋の開業にあたっては、さまざまな資金が必要です。

当記事では、一からラーメン屋を開業するために必要となる開業資金の金額や、開業費用を抑えるためのコツ、開業に必要な準備について解説します。ラーメン屋をスムーズに開店し、ビジネスを成功させるために、開業準備について理解を深めておきましょう。

1.ラーメン屋を開くために必要な開業資金

ラーメン屋を開業する際は「設備投資に必要となる資金(設備資金)」と「開業初期の営業活動に必要な資金(運転資金)」が必要です。開業資金は店の規模や店を開く場所などにより異なりますが、15〜20坪の広さで家賃が25万円前後だと想定すると、総額で約2,000万円が必要と言われています。ここからは、ラーメン屋の開業資金の内容について「設備資金」と「運転資金」に分けて詳しく解説します。

1-1.設備資金

開業するまでに必要となる費用は、下記の通りです。

●物件取得費用

物件取得費用は店の規模や立地によって異なりますが、目安としては家賃の7〜15か月分を想定しておくとよいでしょう。物件取得費用の内訳は以下の通りです。

前払い家賃 物件を契約するとき、1〜3か月分を前払いする必要があります。家賃を25万円と想定すると、25万〜75万円が必要です。
保証金・敷金 保証金や敷金は家賃滞納対策や退去時の修繕費用としてあらかじめ請求されます。物件によって金額は大きく異なりますが、目安は家賃の6〜10か月分です。
礼金 大家さんへのお礼として礼金を払うことがあり、相場は家賃の1か月分です。中には礼金が必要ない物件もあります。
仲介手数料 仲介手数料とは物件を紹介してくれた不動産屋へ払う手数料で、目安は家賃の1か月分です。

●内装・外装工事費用

内装工事費用とは、厨房の区切りやトイレ、カウンターテーブル、固定椅子、エアコンなど、室内を作るために必要となる費用です。前のテナントの設備をそのまま使える物件でなければ、約500万〜1,000万円の内装工事費が必要です。ただし、こだわり度合いや店舗の規模、施工する業者によって金額は変わります。面積によって違いますが、外装工事費は基本的には約10万〜30万円です。

●什器費

什器費とは、テーブルや椅子の購入にかかる費用です。どこまでこだわるのかによって費用は変わりますが、15席と想定すると約80万円が必要になります。大型家具店などで揃えると安く抑えることが可能です。

●厨房設備費

厨房内で必要となる設備を設置するためにも費用がかかります。メニューによって必要となる設備は異なりますが、ガスコンロや茹で麺機、冷凍冷蔵庫などで200万〜250万円ほど必要です。

●食器、調理道具、消耗品

食器や調理道具、割り箸や電球などの消耗品にも費用がかかります。必要となる食器や調理道具はサイドメニューによって異なりますが、約100万円と見積もっておくとよいでしょう。

1-2.運転資金

ラーメン店を開業すると半年は赤字になる可能性があります。安定した集客ができるまでの運転資金は、あらかじめ用意しましょう。毎日8万円が売上目標と想定すると、半年分の運転資金は約850万〜1,000万円になります。必要となる費用の内訳は以下の通りです。

●家賃

家賃は、売上の10パーセント以下に設定するとよいといわれています。家賃を約25万円と想定した場合、半年で約150万円が必要です。

●食材費

食材費は、麺や餃子の皮を自家製にするか既製品を仕入れるかで大きく変わります。原価率30パーセント・食材費1日約2万円と仮定すると、1か月で約60万円が必要となるため、半年分の約360万円を準備します。

●水道光熱費

ラーメン店ではスープの仕込みがあるため、ガス代は特に高くなります。15坪ほどの広さであれば、水道光熱費は毎月15万円前後かかり、半年で約90万円です。

●人件費

従業員を雇う場合は人件費も必要です。人件費には毎月の給料のほかに、交通費や社会保険料なども含まれます。売り上げの30パーセントを人件費と考えると、半年で約300~400万円です。

2.開業費用を抑えてラーメン屋を始めるポイント3つ

ラーメン屋を開くためにはまとまった資金が必要です。費用をできるだけ減らすためのポイントを3つ解説します。

●居抜き物件を借りる

居抜き物件とは、前の飲食店の厨房設備や空調設備、家具などを残したままの物件のことです。設備が一通り揃っているため、大掛かりな工事の必要がなく、費用を大きく抑えることができます。居抜き物件の情報はネットで簡単に検索できます。設備は無料で譲渡される場合もあれば、造作譲渡料に数十万円かかる場合もあるため、条件をよく確認しましょう。工事にかかる時間を短縮できるため、すぐにオープンできるという点もメリットです。

●メニューを厳選する

メニューの種類はたくさんあるよりも厳選するほうが費用を抑えることができます。ラーメンの種類やサイドメニュー、トッピングの数が多すぎると材料費がかかり、調理する設備も増えます。メニューを厳選して味のクオリティが上がれば、お客様にも喜んでもらえるというメリットも生まれるでしょう。

●自家製麺へのこだわりを捨てる

自家製麺のこだわりを捨てると、初期費用を抑えることができます。なぜなら、自家製麺を作る場合、300万円ほどの製麺機を購入しなければならないためです。さらに、製麺機は定期的なメンテナンスが必要で、メンテナンス中は営業もできません。自家製麺にこだわらず、麺以外の部分でアピールできるポイントを作りましょう。ラーメンの種類に合わせて複数の麺を使うことも有効です。既製麺を購入する方法を取れば、コストを大きく抑えられます。

3.ラーメン屋の開業に必要な準備とは

最後に、ラーメン屋を開業する際に忘れてはならないポイントを紹介します。

●必要な資格・免許を取得する

ラーメン屋を開業するために必要となる資格や手続きは下記の通りです。

食品衛生責任者 飲食店は、食品衛生法により食品衛生責任者の設置が義務づけられており、店主自身もしくは従業員の中で一人が資格を取る必要があります。栄養士の資格や調理師免許を持っていれば有資格者となるため、食品衛生責任者の資格を取得する必要はありません。
飲食店営業許可 保健所から「飲食店営業許可」を取得する必要があります。保健所で営業許可書の申請を行う際には、食品衛生責任者の資格の証明が必要です。飲食店営業許可の申請をする前に食品衛生責任者の資格を取得するようにしましょう。
防火管理者 ラーメン屋の収容人数が30人以上となる場合、防火管理者が必要です。防火管理者とは消防計画を作成し、防火管理業務を計画的に行う責任者のことです。防火管理講習を受講すれば資格を取得できます。

●制服・ユニフォームを準備する

従業員のユニフォームを統一することで、お店の一体感を演出し、店全体を盛り上げることができます。ユニフォームの種類は、Tシャツやポロシャツ、シャツ、白衣、甚平など、さまざまです。お店の内装やラーメンのコンセプトに合わせて選びましょう。エプロンは汚れ防止になり、ポケットがついているタイプを使うと伝票やペンを入れられるため便利です。

飲食店ユニフォームの通販サイト「ユニコレ」では、ラーメン屋向けの制服やユニフォームを数多く販売しております。お店の雰囲気にピッタリ合うユニフォームがきっと見つかるでしょう。

その他のラーメン屋のユニフォーム・制服はこちら

まとめ

ラーメン屋を開業するためには、設備資金と運転資金を合わせて2,000万円ほどの資金を準備する必要があります。自己資金だけでは足りない場合、家族や知人からサポートしてもらったり、金融機関から融資を受けたりしなければなりません。居抜き物件を探したり、メニューを厳選したりして、開業費用を抑えましょう。

また、お店を長く続かせるためには余裕のある資金計画が大切です。物件やお店の規模が決まったら、初期費用や運転資金を計算し、綿密な事業計画を練って開業準備をしてください。資格・免許の取得やユニフォームの準備も忘れないようにしましょう。

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