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公開日:2022.03.8  最終更新日:2023.09.12

原価率とは?計算方法から飲食店の経営判断における注意点も解説

飲食店を経営するにあたって、原価や原価率をどのように設定すればよいのか悩んでいる人は多いでしょう。飲食店において原価率は重要な経営指標です。原価率の正しい見方や考え方を把握すれば、事業を多角的にとらえることができます。

当記事では、原価率の計算方法や考え方、注意点について詳しく解説します。原価率の計算方法を知りたい人や、データを用いた適切な経営を行いたい人は、ぜひ参考にしてください。

1.原価率とは?

原価率とは売上原価率とも呼ばれ、売上金額のうち原価が占める割合のことを示します。

原価とは、商品やサービスを製造するためにかかった費用のことです。業種によって原価に材料費や人件費を含むこともありますが、一般的に飲食業界では商品にかかった原材料費を原価と呼びます。原価を売上金額で割ることで、原価率を求めることが可能です。

1-1.原価率の計算方法

原価率の計算式は、「原価率=原価÷売上金額×100」です。たとえば、売上金額が100円、原価が60円だった場合、原価率を求める計算式は「原価率=60÷100×100=60%」となります。飲食店では複数の材料を組み合わせて1つのメニューを作ったり、メニューによって各材料の使用量が異なったりするため、さまざまな条件を考慮して原価を計算する必要があります。

また、原価率と総利益率の合計は、1または100%です。つまり、原価率の割合が小さいほど、利益率の占める割合が大きくなり、儲けにつながります。したがって、材料を安く仕入れて原価率を抑え、利益率を高めることで、飲食店全体の利益を高めることができます。

2.原価率に影響を与える飲食店経営上の問題

飲食店の経営状況によっては、原価率が変動することもあります。飲食店の原価率が変動する経営上の問題には、以下の2点が挙げられます。

●売れ残りの発生

1つ目の問題は「売れ残りの発生」です。商品をすべて販売できた場合は、仕入れ時に計算した原価率の通りになります。しかし、売れ残りが発生した場合は食材ロスとなるため、その分の利益が出ず、原価率を上乗せしなくてはなりません。このような売れ残りが発生したときは、「商品評価損」を用いて処理する場合があります。商品評価損とは、たとえ販売したとしても、原価よりも低い金額しか受け取れない場合の費用のことです。商品評価損は原価に加算されるため、利益率の割合を下げることになります。そのため、在庫管理を徹底して廃棄ロスを減らすことが重要です。

●食材費の高騰

2つ目の問題として「食材費の高騰」が挙げられます。食材費は季節による変動が避けられません。食材ごとの旬の時期による価格変動だけなく、例年よりも収穫量や輸入量が減って想定よりも高い価格で食材が販売されることもあります。さまざまな要因によって食材費が高騰した場合でも、メニュー価格は一定に保たなくてはなりません。販売価格は一定であるにもかかわらず、食材費の高騰で原価率の割合は高まるため、利益が圧迫されることになります。

このように、原価率は「売れ残りの発生」や「食材費の高騰」などの経営上の問題によって、変動しやすいという性質を持ちます。

こちらの記事では飲食店を経営する上で完全義務化されているHACCPについて解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

3.飲食店が原価率を考える際の4つの注意点

原価率を考えることは、飲食店を経営するにあたって重要な要素です。しかし、表面的な数字だけに左右されると、経営判断を見誤る可能性があります。単に数字を追うことが、原価率を考えるポイントではありません。ここからは、原価率を考える際の4つの注意点を紹介します。

3-1.適正原価率は飲食店のジャンルによって異なる

一般的な飲食店の適正原価率は30%とされています。しかし、店舗のコンセプトや料理のジャンルによって適正原価率は違い、「すべての飲食店で適正原価率は30%」とは一概に言えません。

「適正原価率は30%」という指標は、「FLコスト比率を60%以内に抑える」ことを目的に定められています。FLコストとは、「F(Food):食材原価」「L(Labor):人件費」のことです。FLコストを均等に分割すると、食材原価率30%、人件費率30%となり、そのほかの経費を差し引いてもある程度の利益が期待できる状態となります。そのため、「適正原価率は30%」という考え方が飲食業界では定着しました。

しかし、店舗の業態によって原価と人件費の比重は異なります。券売機式の飲食店や回転率の高い飲食店など効率を重視したお店の場合、サービスにあまりコストをかけていないため、人件費を抑えることが可能です。一方、サービスを重視した飲食店では、お客さん一人ひとりに対する人件費はかかるものの、提供する商品の原価を抑えればFLコスト比率を60%以内に収めることができます。

このように、原価率が30%以内でなくても、経営を成り立たせることが可能です。必ずしも適正原価率を30%にしなければならないわけではなく、FLコスト比率が60%以内に収まっていることが重要です。

3-2.フードとドリンクをセットで考える

原価率を考える際は、メニューをセットでとらえることがポイントです。ドリンクはフードよりも原価率を抑えやすく、季節による価格変動もそれほどありません。利益率の高いドリンクをフードとセットとして注文してもらえば、フード単体の注文と比較して原価率を抑えることができます。

つまり、フードとドリンクのセットメニューを販売したり、ドリンクメニューの訴求を改善したりすることによって、客単価に対する原価率を低くすることが可能です。飲食店のジャンルやメインの客層に合わせて、フードとドリンクをセットにした魅力的なメニューを考えましょう。

3-3.粗利の大きさにも注目する

原価率と同様に、収益力を測る指標として「粗利」があります。「粗利」とは「売上総利益」とも言われ、売上から原価を引いたときに残る利益のことです。たとえば、1,000円のメニューで原価率が60%の場合、粗利は400円となります。

一見、原価率が高いメニューでも、その他のメニューと比較して粗利の値段が高い場合は、多く注文されると売り上げが伸びます。400円で原価率20%の商品の粗利は320円ですが、1,000円で原価率60%の商品の粗利は400円となるため、原価率の高いメニューのほうが利益は大きくなります。原価率だけにとらわれるのではなく、粗利も検討した上でどれだけの利益を得られるのか考えましょう。

3-4.原価率だけで行う経営判断は避ける

原価率を重視しすぎるあまり、サービス満足度が下がるような経営判断は避けましょう。原価率を下げることを最優先するよりも、顧客満足度を重要視し、採算度外視した看板メニューを作ることが効果的になる場合もあります。

原価率が高くても、お客さんにとってコストパフォーマンスが高いと感じられる商品があれば、来店数増加につながります。また、単品では原価率が高い商品でも原価率の低いサイドメニューを一緒に頼んでもらうことで、適切な原価率に収めることが可能です。お客さんが満足感を感じられるようなサービスを提供しつつも、バランスよく商品を組み合わせ、原価率を調整しましょう。

まとめ

飲食店を経営する上で、原価率は重要です。原価率の計算方法をもとに、適切な管理を行うことが大切になるとはいえ、原価率だけにこだわってしまうと、売上を伸ばすことはできません。さまざまな注意点を踏まえ、お客さんにとって魅力的なサービスを展開することが求められます。原価率の高いフードと原価率の低いドリンクを組み合わせる、お客さんがコスパがよいと思えるメニューで集客力を上げるなど、工夫を凝らしてみましょう。

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