既製品のズボンは万人に合うよう作られていますが、必ず自分にぴったりの丈になっているとは限りません。「ズボンの裾が長くて足で踏んでしまう」「もう少しだけ裾を短くしたい」という場合、ズボンの裾上げが必要です。しかし、洋服のリフォーム専門店に依頼する時間的な余裕がなく、自分で裾上げをしようと考えている人もいるでしょう。
そこで今回は、ズボンの裾上げは手縫いでも可能なのか回答したのち、ズボンの裾上げに適した縫い方を4種類紹介します。手縫い以外で簡単に裾上げする方法も説明するため、すぐに手縫いしたい人やお直しの費用を抑えたい人は最後までチェックしてみてください。
1.ズボンの裾上げは手縫いでもできる?
リフォーム専門店に持ち込まなくても、自分で縫ってズボンを裾上げすることは可能です。テーパードパンツやAラインパンツなどは難しいものの、ストンとしたストレートのチノパンツや作業着であれば手縫いで裾上げできます。
ズボンの裾上げを自分で手縫いすることには、下記のようなメリットがあります。
<ズボンの裾上げを手縫いするメリット>
- 糸と針があれば、すぐに手縫いができる
- 深夜など、時間を気にせずに裾上げの作業ができる
- 裾を切らなくても、自分の脚の長さに合わせられる
ズボンの裾上げを手縫いで行う場合、ミシンと違って音が出ないため、糸と針さえあれば早朝や深夜などの時間を問わずに作業できます。ミシンを出したりボビンに糸を巻いたりする準備が不要であることも、手縫いでズボンを裾上げするメリットです。また、ズボンの裾を切らないため、裾上げした糸をほどけば、元の長さに簡単に戻すことができます。
お客さんから良い印象を持ってもらうためにも、体格や体型に合っている制服を着用することは大切です。こちらの記事では身だしなみに関するマナーについて解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
2.ズボンの裾上げに適した手縫いの種類・手順
ズボンを手縫いすることは可能ですが、「手縫い」と一口に言ってもさまざまな種類があり、それぞれ手順も異なります。仕上がりを目立たせない縫い方や、頑丈にする縫い方など、自分の希望する裾上げの方法に合わせて手縫いの種類を選びましょう。
ここからは、ズボンの裾上げに適した手縫いの種類ごとに、縫い方の特徴や手順をわかりやすく解説します。
2-1.流しまつり縫い
流しまつり縫いは、糸の向きが斜めに流れるように縫う方法で、縫い目が目立ちません。比較的簡単に裾上げができ、ゆったりとした仕上がりになるため、手軽に縫いたい場合や生地が柔らかい場合は流しまつり縫いが適しています。
<流しまつり縫いの手順>
STEP1 | ズボンを裏返してから、裾上げしたい位置で外側に折る |
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STEP2 | 針に糸を通して玉結びをし、裾の裏から表に向かって針を出す |
STEP3 | 針を出した位置から5mmほど左にずらし、ズボンの生地の織り糸を1~2本すくったら針を入れる |
STEP4 | 2~3を繰り返し、裾を一周縫い付けたら、最後に玉止めをする |
2-2.たてまつり縫い
たてまつり縫いは、縫い目を目立たせずに強度がほしい場合におすすめの縫い方です。ズボンの生地と糸の色を合わせ、縫い目の幅が均等になるように縫い付けることで、表地に出る縫い目はほとんど目立たなくなります。
<たてまつり縫いの手順>
STEP1 | ズボンを裏返して、裾上げしたい位置でズボンの裾を折る |
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STEP2 | 針に糸を通して玉結びをし、折った裾の裏から表に向かって針を出す |
STEP3 | 裾に対して糸が直角になるよう、針を出した位置の真上部分にあるズボンの生地の織り糸を1~2本すくい、裏に針を出す |
STEP4 | 2で針を出した場所から2~3mm左側の位置に針を出す |
STEP5 | 3と同様に、糸が直角になるよう上に向かって裾に針を入れ、縫っていく |
STEP6 | 裾をすべて縫い上げたら、玉止めをする |
2-3.なみ縫い
なみ縫いは、縫い目が表と裏の両方に出る縫い方です。生地の表裏にしっかりと糸を通し、まつり縫いよりも丈夫に仕上がることから、頑丈さが必要な作業着の裾上げにおすすめです。ただし、あまり縫い幅を広げると強度が低くなるため、3mmほどの間隔で縫い進めるようにしましょう。
<なみ縫いの手順>
STEP1 | ズボンを裏返したのち、裾上げしたい部分で裾を折る |
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STEP2 | 針に糸を通して玉結びをしてから、折った裾部分の裏から表に針を出す |
STEP3 | 針を出した位置から3mmほど左に針先を合わせ、裏に向かって針を入れる |
STEP4 | 針を入れた位置から3mmほど左に移動し、表から裏に針を出す |
STEP5 | 3~4を繰り返して縫い終わったら、玉止めをする |
2-4.返し縫い
返し縫いは、なみ縫いと違ってステッチが点々にならず、直線状につながる縫い方です。少々手間はかかるものの、ミシンと同等の強度が期待できるため、固いデニムや綿で作られた作業着の裾上げに適しています。厚手の生地を縫う場合は、デニム用の針を使いましょう。
<返し縫いの手順>
STEP1 | まずズボンを裏返し、ズボンの裾を裾上げする位置で外側に折る |
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STEP2 | 針に通した糸を玉結びしたら、折った裾の裏から表に向かって針を出す |
STEP3 | 針を出した位置から右側に3mmほどずらし、表から裏に針を入れる |
STEP4 | 針を入れた位置から左側に6mmほど先で、裏から表に針を出す |
STEP5 | 3~4を繰り返し、裾を一周縫ったら最後に玉止めをする |
3.手縫い以外でズボンを裾上げする方法
ズボンを自宅で裾上げする方法には、手縫い以外に「ミシン縫い」「裾上げテープ」の2つがあります。いずれも手縫いのような手間はかかりません。しかし、メリットだけでなくデメリットも存在することを知っておきましょう。
ここからは、「ミシン縫い」「裾上げテープ」にどのようなメリット・デメリットがあるのか詳しく説明します。
3-1.ミシン
ミシンでズボンの裾上げを行うメリットは、仕上がりの美しさです。手縫いよりも均一に直線縫いができるため、裾が綺麗な仕上がりになります。また、ミシンを使うと手縫いよりも時間がかからず、裾上げを早く終わらせることが可能です。
ただし、ミシンを使うときは針で手をケガしないよう注意してください。また、ミシンを稼働させると音が出るため、深夜にミシンで裾上げすることは避けるほうがよいでしょう。ミシンや裁縫道具を置くスペースが必要となることも、ミシン縫いのデメリットといえます。
3-2.裾上げテープ
裾上げテープを使えば、アイロンでテープに熱を与えるだけで、手芸初心者でも簡単に裾上げができます。一つひとつ手で縫ったりミシンを出したりする時間がないときにも、裾上げテープは有用です。
裾上げテープには、片面タイプ・両面タイプの2つがあります。片面タイプは、折り曲げた裾部分に接着剤の付いた面を貼り付けて裾上げします。両面タイプは、折り曲げた裾の間に入れ込んで接着するため、裾上げテープが見えることはありません。
しかし、裾上げテープは貼り付けるときにシワができやすいことがデメリットです。耐久性・粘着力はそれほど高くなく、洗濯を繰り返しているうちに裾上げテープが剥がれてくる可能性もあります。
4.綺麗に裾上げされたズボンが欲しいなら「ユニフォーム専門店」の利用がおすすめ!
作業着やユニフォームなど、仕事用のズボンを裾上げする場合は、「ユニフォーム専門店」に依頼しましょう。ユニフォーム専門店に裾上げを依頼するメリットには、下記の2つが挙げられます。
<ユニフォーム専門店に裾上げを依頼するメリット>
- 自分で縫うよりも綺麗に仕上がる
- 素材に合わせた方法で裾上げしてもらえるため耐久性があり、長く使用できる
飲食店ユニフォームの販売サイト「ユニコレ」では、ユニフォームを購入する際に裾上げを依頼することが可能です。届いてすぐ裾上げされたユニフォームを着用できるため、ズボンの丈の長さで悩む心配はありません。ユニコレで対応している縫い方は、たたき仕上げ・まつり仕上げの2種類です。
裾上げテープのご購入もユニコレへ
また、飲食店ユニフォームの販売サイト「ユニコレ」には自分で簡単に裾上げ加工ができる裾上げテープも用意しています。裾上げの必要のないユニフォームをお探しの場合は、ユニコレをぜひご利用ください。
まとめ
ズボンの裾上げは、手縫いでも可能です。手縫いで裾上げを行う方法は「流しまつり縫い」「たてまつり縫い」「なみ縫い」「返し縫い」の4種類があります。手縫いは特別な費用は必要ないものの、手間がかかります。ミシンや裾上げテープを使っても裾上げはできますが、手芸が苦手な人や時間のない人にはおすすめできません。
その点、ユニフォーム専門店を利用すれば、耐久性と審美性のある裾上げ加工された商品を手に入れることができます。飲食店ユニフォームの販売サイト「ユニコレ」では、注文時に裾上げ加工の依頼を受け付けている商品を多数取り扱っていますので、お気軽にお申し付けください。ユニコレ行っている裾上げや、股下の採寸方法についてはこちらの記事でもご紹介しております。気になる方はぜひご一読ください。
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